利用しない手はない

目標とするレースやイベントへ向けて、皆さんはどのように調整、コンディショニングされているでしょうか?
日頃から体重や運動時の心拍、自転車の速度を計測している方は多いはず。
主観的な感覚に比べ、客観的な指標は調整をうまく運ぶ上で非常に為になる情報です。
私はそれらに加え、パワーメーターを活用しています。PM910IMG_68_R
パワーメーターとは自身が出している出力をリアルタイムで計測できる機器です。
心拍や速度は周りの環境(体調や風)に影響されやすいですが、パワーは今、自分自身が出している力であり、外的要因に左右されません。
極端に言えばパワー、イコール、速さと言っても過言でないかもしれません。

そして、このパワーを計測することにより様々な事柄が分かってくるのです。
幾つか紹介すると
・今、出している自分の出力
・自分の脚質(短距離高強度が強いのか、長距離中強度が優れているのか等々)
・練習した時の体が受けるストレス
・その日の練習の質
・長期における練習量
・短期における疲れ度合
・コンディショニング(調整方法)

今まで感に頼っていた調整方法が数値的に簡単に判断できます。
例を挙げるとすると(今年のツール・ド・おきなわ へ向けた調整)
下のグラフの赤い線が短期間の体に受けたストレスです。ノコギリの歯のようになっているのは2、3日に一度高強度のトレーニングを実施していたからです。そして、青い線が長期間の練習量の推移グラフです。お盆過ぎから100をコンスタントに超え続けていることがわかると思います。
最も参考にしているのが、黄色の線。TSS(トレーニングストレスバランス)です。ゼロを基準にしてマイナス(▲)が疲れが蓄積している事を示します。プラスの方に振れているとリフレッシュしている証拠です。

ツール・ド・おきなわ 一か月ほど前に一度疲れをピークに持っていき、その後回復を図っています。そして週に1度、2度の高強度のトレーニングを入れて再び体に刺激を入れています。一週間前からは疲労を完全に抜くために練習量を落としています。しかし、青い線(長期的な練習量)は100を切っていません。100を切り始めると練習量が足りてなく、体力の後退期に入る可能性があります。トレーニングスコア

疲れを抜きつつ、練習量を確保、そして黄色の線(コンディション)をプラスへ導いいてゆく。難しいと思われるかもしれませんが、パワー計測機があれば簡単に算出することができます。

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機材スポーツの自転車だからできるアドバンティッジを利用しない手はありません。CA500IMG
今後のトレーニングや戦術への活用。

今、レース中に得たデータを見返しています。15.11.8.一と二回目上のグラフが1回目の普久川ダムへの上り、下が2回目の上りです。
赤いグラフをよく見てみると、黒丸で囲んだ部分が上と下で大きく違うことが分かると思います。
そう、アタックがかかったポイントです。1回目は先頭付近で進んでいたのでパワーの変動はあまりありません。2回目は後方に下がっていたので集団がペースアップした時に対応する必要があり無理に高出力を出しています。その結果、数分後にはパワーが極端に落ちているのが見て取れます。少し下り、補給箇所で一旦追いつこうとするが結局離されて(千切れて)しまいます。

じゃあ、どうすれば良かったか?どんなとレーニングをすれば克服できるか?
おのずと道は開けてきます。やり方が分かってくるはずです。

今回ご紹介したのは、ほんの一例です。
使い方によったらまだまだ様々なデータやトレーニング手法に利用できます。


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